歯の移植

自家歯牙移植といいます。歯を失った場合、通常は両隣りの歯を削りブリッジを装着します。もしくは、欠損が多数歯におよぶ場合は取り外し可能な義歯にします。また最近はチタン製の人工歯根を顎骨に埋め込むインプラント治療も一般的に行われるようになってきました。
しかしそれらの治療はすべて失った歯を人工物で補おうという治療です。再生医療により元あった歯と同じ歯を蘇らせるのが理想ですが、まだそこまで歯科医学は進んでいません。一方、自家歯牙移植という、失った歯の部位にご自分の不要な歯(多くは不要な親知らず)を移植する治療があります。我が国では1990年代に盛んに行われた治療ですが、その後インプラント治療が非常に発達したため、その症例は減りつつあります。しかし生着した移植歯は、歯根膜の神経が再生し咬みごこちも復活するため天然の歯と全く変わりません。一方で、歯周病が進行した状態で抜いたところの骨が失われてしまっている場合には困難な場合もあります。また歯が抜けてから時間がたつと、抜けた部分の骨が回復しますから、改めて骨を大きく削って移植しなければならなかったり、また親知らずの形態が悪いと難しかったり、いろいろな条件によって予後が左右されやすいなどの欠点もあります。最近の研究結果から当院ではおおむね40歳位までの患者さんについて、条件が整っていれば手術を行っています。当院の治療成績では90%以上が成功しています。保険でできるケースもあるのでご相談ください。