虫歯にならない環境作りがカギになる?予防歯科のすすめ

かつての日本では「虫歯になったら歯科医院で治療をおこなう」ことが主流であり、「虫歯にならないために予防をおこなう」概念があまりありませんでした。その結果、多くの人々は虫歯や歯周病により歯を失い、ブリッジや入れ歯生活を余儀なくされました。入れ歯は自身の歯に比べると、噛む力も弱く、異物感や不具合も生じるため、食事が思うようにできなかったり、思うように喋られなかったりとトラブルもあり、自身の歯に勝るものはありません。そこで今回は、虫歯や歯周病を予防することを目的とした予防歯科について、詳しくご紹介してまいります。




❙ 8020運動と予防歯科の関係性は?


快適な食生活、日常生活を送るためにも、自身の歯は必要不可欠であり、重要な臓器です。そこで自身の歯の重要性を広めるために打ち出したのが「8020」運動です。当時の厚生省(現在の厚生労働省)と日本歯科医師会が、80歳になるまで自身の歯を20本以上保つことを目的として活動がおこなわれ、“予防歯科”の重要性も叫ばれるようになり、徐々に普及していきました。

1989年から始まった8020運動は、当初80歳で20本以上の歯を維持している人の割合はわずか7%でありましたが、2017年にはその割合は51.2%となり、80歳のうち2人に1人は目標を達成するまでになりました。

80歳で20本以上の歯を維持している人の割合が51.2%になるまでには、やはり予防歯科がカギとなっているのではないでしょうか。虫歯治療や歯周病治療が終了すると同時に歯科医院への通院を終えるのではなく、スケーリングや歯のクリーニングなどを定期的に受けること、歯磨き指導などを受けることの必要性を広め、患者さまの歯の健康への意識を高めていきました。



❙ 予防歯科でおこなうこと

では次に、予防歯科でおこなう治療をご紹介してまいります。

【定期健診】
数カ月に1度の定期検診をおこない、虫歯や歯周病などの早期発見に努めます。

【スケーリング】
虫歯や歯周病の原因である歯石を定期検診と同時にこない、除去していきます。歯石は歯磨きでは除去しきれないために、定期的な除去が必要となります。

【歯磨き指導】
誤った歯磨きの方法をおこなっていては、予防には繋がりません。正しい歯磨きの仕方を身に付けてられるように、定期的に歯磨き指導をおこないます。

【PMTC】
歯磨きでは除去しきれない色素沈着、歯面に付着する細菌の膜であるバイオフィルムなどを専用の研磨剤や器具を使用して除去していきます。


虫歯や歯周病は私たち人間にとって身近な疾患ではありますが、最終的には歯を失いかねない見過ごせない疾患です。定期的に予防歯科の治療を受けることが、お口の健康へと繋がります。