親不知は必ず抜かなければならないの?!

みなさんは、自身は親知らずが生えているのか、生えていないのかなど、親知らずの状況を把握していますか?歯肉に埋もれていて、レントゲン撮影をして初めて自分にも親知らずが生えている事実を知る人、「歯が痛い」と症状がでてから親知らずの存在に気がつく人も意外と多く見受けられます。親知らずと聞くと「歯を抜く」ことをイメージする人も多いと思いますが、親知らずは必ず歯を抜かなければならないものではありません。そこで今回は親知らずについて、詳しくご紹介してまいります。

 
❙ 親知らずとは?

人間の歯は親知らずを含め32本存在します。そのうち親知らずは、上下左右各1本ずつ計4本の歯が一番奥に存在する歯のことをいいます。親知らずと呼ばれる第3臼歯は、しっかりと生えるわけではなく、骨の中に埋もれている親知らずもあれば、一部歯が歯肉から出ている親知らず、まっすぐに生えずに斜めに生えてくる親知らずなど、親知らずの状態はさまざまです。




❙ なぜ親知らずは抜かなければならないの?

なぜ親知らずは抜かなければならいのでしょうか。人類は長い歴史の中で硬いものを徐々に食べなくなり顎が衰退し小さくなっていく傾向から、一番奥に一番最後に生えてくる親知らずが生えてくるスペースがなくなり、斜めに生えたり、歯肉に埋もれていたりすると考えられています。

まっすぐ正常に生えることができなかった親知らずは、さまざまな影響をもたらします。そのために抜歯が必要となる場合があります。

 


【智歯周囲炎】
親知らずが斜めに生えている場合などは、親知らずと隣の第2大臼歯の間に食べカスや汚れが溜まりやすいことから、周辺の歯肉が炎症する場合があります。親知らずが生えてくる17歳頃から20歳頃の人に多く症状が出る疾患です。症状が酷い場合に親知らずは抜歯の対象となります。

【虫歯】
一番奥に生える親知らず。斜めに生えてきたりすると、食べカスや汚れが溜まりやすく、親知らずが虫歯になってしまうリスクも高まります。虫歯になった場合、治療が難しい状況であったり、隣の第2大臼歯にまで影響を及ぼすと診断されたりした場合に、親知らずは抜歯の対象となります。

【嚢胞】
細菌感染した影響から親知らず周囲に嚢胞ができてしまいます。場合によっては抜歯の対象となります。嚢胞は良性がほとんどではありますが、悪性の場合も稀にあり病理検査が必要となります。

上記でご紹介した内容は、親知らずが原因で生じる症例の一部です。親知らずが何も周囲組織や歯に影響を与えずに生えている場合には、抜歯対象にはなりません。しかし、親知らずは、疾患が原因ではなくても、免疫力の低下や疲労が溜まっている時などに、痛みを感じたり、疼いたりする場合もあります。症状がある場合には、自己判断せずに歯科医院を受診することをおススメ致します。